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雇用保険・給与控除•読了目安 5分

【バイトの雇用保険】加入条件(週20時間・31日以上)と失業保険のもらい方・メリットを徹底解説

「正社員じゃないと雇用保険には入れない」「失業保険はもらえない」と思っていませんか?実はパートやアルバイトであっても、条件を満たせば雇用保険への加入は法律上の義務であり、退職時には失業手当を受給できます。月わずか数百円の保険料で利用できる大きなメリットや加入ルールを整理しました。

要点まとめパート・バイトの雇用保険 2大加入条件
労働時間条件
週 20時間以上
所定労働時間で判定
雇用期間条件
31日以上の見込み
更新あり契約を含む
本人負担保険料
0.6%
月10万円で月600円

※健康保険・厚生年金と異なり「企業の従業員数制限(51人以上など)」はありません。従業員が1人だけの個人商店でも、上記2条件を満たせば雇用保険の加入が法律上の義務となります。

バイトの雇用保険加入条件(雇用保険法第6条)

雇用保険は、パートタイマーやアルバイト、派遣社員などの雇用形態に関係なく、以下の2つの基準を満たしたすべての労働者が対象となります。

① 1週間の所定労働時間が20時間以上であること

雇用契約書で定められた通常の勤務時間が週20時間以上である必要があります(例:1日5時間×週4日=週20時間、1日7時間×週3日=週21時間など)。突発的な残業で一時的に週20時間を超えた場合は除きますが、契約外の残業が常態化している場合は加入対象となります。

② 31日以上引き続き雇用されることが見込まれること

雇用契約期間が31日以上ある場合、または契約期間が31日未満であっても「契約更新の可能性がある」とされている場合は条件を満たします。日雇いや1ヶ月未満の短期アルバイトを除き、通常の長期パート・バイトはほぼすべて該当します。

パート・バイトが退職時に失業保険(基本手当)をもらう条件

アルバイトを辞めたときにハローワークで受給できる失業手当(基本手当)の要件は、退職理由によって異なります。

自己都合退職(転職・学業・引越し等)
退職日以前の2年間に、被保険者期間が通算12ヶ月以上あること(各月11日以上または80時間以上勤務した月を1ヶ月としてカウント)。受給開始まで約1〜2ヶ月の給付制限期間があります。
会社都合退職(店舗閉店・解雇・雇い止め)
退職日以前の1年間に、被保険者期間が通算6ヶ月以上あれば受給可能(特定受給資格者・特定理由離職者)。給付制限期間がなく、7日間の待期期間終了後すぐに支給が始まります。

雇用保険の3大給付金メリット(育休手当・スキルアップ支援)

育児休業給付金(育休手当)

パート勤務でも育休取得時に賃金の67%(6ヶ月経過後は50%)が支給され、さらに非課税&社会保険料全額免除となります。

教育訓練給付金(最大70%補助)

簿記やプログラミング、医療事務、介護などの資格講座受講費用の20%〜最大70%(最大年56万円)がハローワークから支給されます。

介護休業給付金

家族の介護のために休業した場合、最長93日間にわたり賃金の67%が支給されます。

月収別の雇用保険料早見表(一般事業:本人負担率0.6%)

雇用保険料は、毎月の総支給額(基本給+残業代+深夜手当+通勤手当※)に保険料率を掛けて算出されます。健康保険や厚生年金と異なり、毎月の自己負担額は数百円〜千円程度と極めて少額です。

毎月の総支給額(額面)本人負担額(0.6%)会社負担額(0.95%)合計納付額(1.55%)
月給 50,000 円300 円475 円775 円
月給 80,000 円480 円760 円1,240 円
月給 100,000 円600 円950 円1,550 円
月給 120,000 円720 円1,140 円1,860 円
月給 150,000 円900 円1,425 円2,325 円
月給 200,000 円1,200 円1,900 円3,100 円
月給 250,000 円1,500 円2,375 円3,875 円

※雇用保険料の計算では、税制上非課税の交通費(通勤手当)も算定基礎に含まれます。農林水産・清酒製造業は労働者負担0.7%、建設業は0.7%となります。

パート・バイトが退職したらいくらもらえる?失業手当の計算方法

ハローワークで支給される失業手当(基本手当日額)は、退職前6ヶ月間に支払われた給与(賞与を除く総支給額)を180で割った「賃金日額」のおよそ50%〜80%が支給されます。賃金が低い人ほど高い給付率が適用される仕組みです。

【シミュレーション例:月給15万円で2年間働いて自己都合退職した場合】
基本手当日額
約 3,800 円
1日あたりの支給額
所定給付日数
90 日間
自己都合退職(被保険者10年未満)
失業保険 受給総額目安
約 342,000 円
非課税(所得税・住民税ゼロ)

※毎月わずか900円の雇用保険料を2年間(計約21,600円)納めていただけで、退職後に約34万円の生活保障が受けられます。しかも失業給付金は法律上「完全非課税」です。

退職から失業保険受給までの実践6ステップ

退職後にスムーズに失業手当を受け取るための具体的な手続きの流れをまとめました。

1
退職時に会社へ「離職票の発行」を依頼する
雇用保険被保険者離職票は自動発行されない職場もあるため、退職願提出時や最終出勤日に必ず「離職票を送ってください」と伝えましょう。
2
会社から「離職票-1」および「離職票-2」を受け取る
退職後約10日〜2週間前後で自宅に郵送されます。離職票-2に記載された「退職理由」や「毎月の賃金額」に間違いがないか確認します。
3
ハローワークで求職申し込みと受給資格決定を行う
住民票のある管轄ハローワークへ行き、離職票、マイナンバーカード(または通知カード+身分証)、写真2枚、本人名義の通帳を持参して申請します。
4
7日間の「待期期間」を過ごす
受給資格決定日から通算7日間は完全失業状態である必要があります(この7日間にアルバイト等をすると待期期間が延長されます)。
5
雇用保険説明会に参加し、求職活動実績を作る
説明会で「受給資格者証」と「失業認定申告書」を受け取り、指定の認定日までに規定回数(自己都合なら原則2回以上)の求職活動を行います。
6
失業認定日にハローワークへ出頭し、手当が指定口座に振込
4週間に1度の認定日にハローワークへ行き申告書を提出すると、約1週間後に口座へ失業手当が振り込まれます。

【最新法改正】2028年10月から「週10時間以上」へ適用拡大予定

現在、雇用保険の加入条件は「週20時間以上」ですが、雇用保険法等の改正案が成立したことにより、2028年10月1日(予定)から加入条件が「週10時間以上」へと大幅に引き下げられることが決定しています。

💡 法改正によるパート・アルバイトへの影響

・週2日・1日5時間勤務などの超短時間パートタイマー(約500万人規模)も新たに雇用保険のセーフティネットに加入できるようになります。

・すきま時間勤務やダブルワークの方でも失業給付や育児休業給付金、教育訓練給付金を受け取りやすくなります。

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雇用保険に関するよくある質問(FAQ)

Q1.パートやバイトでも失業保険(基本手当)は受給できますか?
受給できます。退職前の2年間に雇用保険の被保険者期間が「通算12ヶ月以上(1ヶ月あたり11日以上または80時間以上勤務)」あれば、正社員と同様にハローワークで失業手当を受給できます。また、会社の倒産や解雇、雇い止めなどの会社都合退職(特定受給資格者・特定理由離職者)の場合は、退職前1年間に「通算6ヶ月以上」の加入で受給要件を満たします。
Q2.雇用保険料は毎月いくら引かれますか?
一般事業の場合、従業員本人の負担率は給与総支給額の「0.6%(1,000分の6)」です。例えば月収5万円なら月300円、月収10万円なら月600円、月収15万円なら月900円です。事業主(会社)が残りの「0.95%」を負担しており、極めて少ない自己負担で手厚いセーフティネットを受けられます。
Q3.大学に通う学生バイトは雇用保険に入れますか?
昼間の大学・高校・専門学校に通う「昼間学生」は、原則として雇用保険の適用除外(加入不可)と定められています。本分が学業にあるためです。ただし「休学中」「夜間大学(二部)」「通信制大学」「卒業後の内定先で卒業前に勤務している場合」は一般の労働者と同様に雇用保険に加入できます。
Q4.バイト先が雇用保険に入れてくれない(手続きしてくれない)ときは?
週20時間以上かつ31日以上働く条件を満たしている場合、雇用保険への加入は会社の義務(強制加入)であり、会社側が加入を拒否することは違法です。給与明細に雇用保険料の控除がない場合、最寄りのハローワーク(公共職業安定所)に行き「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」を提出することで、ハローワークが直接調査し、過去最大2年分遡って強制的に加入手続きを行ってくれます。
Q5.パートを2箇所以上掛け持ちしている場合、雇用保険はどうなりますか?
雇用保険は健康保険や厚生年金と異なり「二重加入」ができません。生計を維持するための「主たる給与を受ける1つの勤務先」でのみ加入します。例えばA社で週25時間、B社で週22時間働いている場合、労働時間が長く賃金の高いA社のみで雇用保険に加入します(合算して加入することはできません。ただし65歳以上のシニアは特例で複数社合算制度あり)。
Q6.雇用保険に入ると、失業保険以外にどんな給付金がもらえますか?
失業手当のほか、①産休・育休時に賃金の最大67%が支給される「育児休業給付金」、②資格取得やスクール受講費用の20%〜最大70%(最大56万円)が国から補助される「教育訓練給付金」、③家族の介護で休業したときの「介護休業給付金」など、パートやアルバイトであっても正社員と全く同じ国の給付金制度を利用できます。